ハングル部門 モリサワ賞 佳作

Han-saem

Designer

パク・スリン(朴秀璘)

韓国

弘益大学視覚デザイン修士在学中。活字空間所属。活字研究者であり、フリーランスの活字デザイナーとして活動中。2023年縦書き書体「書刻(ソガク)」発表。2024年韓国デザイン史学会論文「坊刻版本古典小説ハングル字体の『部分名』考察(방각판본 고전소설 한글 글자체의 ‘부분이름’ 고찰)」掲載。

  • 制作意図

    見出し用に考案された縦書き用の書体です。文字列の流れが左右に整列した形で、創製初期の訓民正音、釈譜詳節で考案された書体で、簡潔な構造と表現を考案しました。

  • 入賞コメント

    「Han-saem (한샘) 」は、果てしなく発展し広く広まるという意味です。地道で長く書体を描いて研究しようという気持ちで応募しました。Han-saemで入賞できたことを光栄に思い、感謝しております。

審査員コメント

  • 沈愚珍Sim Wujin

    ハングルの原型である訓民正音の形を借りてきて、現代的に果敢に再解釈しています。「比例幅、縦書き」という珍しい類型をうまく表現し、縦書き組版の慢性的な課題である数字とラテンの組み合わせも創意的な方法で解釈しています。小さなサイズでの独特の質感も縦読みの味わいを引き立てます。

  • 崔瑟杞Choi Sulki

    すべての字母が幾何学的な規則によって構成された形ですが、全体的に訓民正音解例本に書かれた文字を連想させます。ローマンアルファベットがハングルのような幾何学的論理を反映できなかったのが少し残念ですが、慣習的なハングル活字体のデザインにとらわれず、ハングルの構造的特徴を純粋に表現しており、音節文字で組み合わせる新しい可能性を示唆していますね。

  • 閔ボンMin Bon

    ハングルは本来縦書きで使われていた文字であるため、ハングルの「コンデンスト」を構想する際に圧力の方向を縦(上下)に設定することは自然な選択といえるでしょう。文字のディテールが整えられ、数字とアルファベットのデザインが改善されれば、食品、医薬品など狭いパッケージ紙面で成分表示を含む多様な情報を効率的に伝達する役割を果たすことができると期待しています。

掲載している作品、プロフィール、制作意図、入賞コメントは、作者から提出された内容をもとに掲載しています。