ハングル部門 モリサワ賞 佳作

Kyulgu Sans

Designer

クォン・スンヒョン(權純亨)

韓国

弘益大学視覚デザイン科3年次に在学中。2024年「Gabiaフォントプロジェクト」を通じてフォント「Gabia Gosranche」を発売。文字に対する愛情をもとに、書体デザイナーを夢見て努力している。

  • 制作意図

    Kyulgu Sans (결구체) は、角張った画を詰めるにじみ効果が特徴の本文用のミンブリ体(ゴシック体)です。
    ブリ体(明朝体)特有の清雅で繊細な趣をミンブリ体に盛り込もうとしました。
    「Kyulgu」は木材同士の噛み合わせを指す単語で、細くて堅固な韓屋の印象に似せて命名しています。

  • 入賞コメント

    フォントデザイナーに成長するための礎を築くために、今回のコンペティションに応募しました。
    今回の受賞を励みに、視覚文化に貢献する美しい書体を作っていきたいと思います。

審査員コメント

  • 沈愚珍Sim Wujin

    トドゥム書体(ゴシック体)の本質が、これまでに存在したすべての字体要素の凝縮とするならば、この字体はゴシック体の未来を表しているといえます。過度に子音を大きく描いていた既存のトドゥム書体文法から抜け出し、より手書きの子音の大きさの自然な比例に従い、角ばった角を巧妙に転がして柔らかさを加えています。 数字、ラテン、文章符号で工夫をするとさらによくなるでしょう。

  • 崔瑟杞Choi Sulki

    文字が四隅を埋め尽くすのではなく、字母の中の空間バランスを重視する最近のハングルデザインの流れを汲むゴシック体のデザインです。折れ曲がった画の角部分を丸く処理するディテールは柔らかく緩やかな印象ですが、これとは対照的に画の突起部分は尖らせる処理が施され、鋭い印象を与えます。一見矛盾するディテールが共存するアイデアが面白いです。

  • 閔ボンMin Bon

    文字の構造と画の継ぎ目で細心のディテールが目立ち、全体的にバランス感があり、よく調和されたデザインです。

掲載している作品、プロフィール、制作意図、入賞コメントは、作者から提出された内容をもとに掲載しています。
作品のサンプル文章で参照された引用元:木工芸 - 韓国民族文化大百科事典