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欧文部門の審査員からのメッセージを掲載しました

審査員の皆様からのメッセージをご紹介します。今回は欧文部門の審査員の4名です。

(敬称略)

サイラス・ハイスミス

ジョン・ベンソンの著書『The Elements of Lettering』の一節を、私から参加者の皆さんへのメッセージにしたいと思います。彼はこう書いています。

「賢明な芸術家にとって最も重要な関心事は、作られるものの目的である。そのものは、ユーザーや消費者、顧客の視点から考慮されなければならない。制作結果としての価値を誰かが望まなければ、芸術によって何かが作られることはない。この価値が、作られるものの目的の一つなのである。ある作品を理解するためには、その存在理由をよく理解していなければならない。それがもたらす価値を理解していなければ、それが何であるかを理解することはできない。すなわち制作者は、機能を知り尊重しなければ、よいものを作ることはできない。」

 

フレッド・スメイヤーズ

新しいタイプフェイスのデザインは、ワクワクする、ときにスリリングな体験となり得ます。また強い興味の対象となって、繰り返しあなたの関心を引きつけ、時間と労力を求めることもあるでしょう。

上の言葉に同感し、自らを重ね合わせることができる人は、真の情熱に恵まれた人です。タイプフェイスデザイナーの新人、ベテランを問わず、モリサワ「タイプデザインコンペティション2014」にぜひご参加いただけることを切に願っています。

タイプデザインコンペティションについて、私は明確な考えを持っています。すなわち、コンペティションにもいろいろある、ということです。モリサワ・タイプデザインコンペティションは、高い評価を得てきたコンペティションです。過去の歴史があって現在があり、今後も長く続いていくことでしょう。したがって、このコンペティションは、皆さんが明確な目標に向けて努力を注ぎ、作品を競い、輝くための素晴らしいチャンスです。

 

サラ・ソスコルン

私は、2012年に再開されたモリサワのコンペティションに関わりましたが、それは本当に素晴らしい体験でした。

2014年のコンペティションには、最も熟練したベテランのデザインから最も新鮮な学生の作品まで、また最も斬新なディスプレイ・タイプから最も堅固なテキストフェイスまで、さらに幅広いエントリー作品が集まることを切に願っています。

私たちは皆、同じ基本的な材料を使ってデザインしていますが、デザイナーの一人ひとりが本領を発揮すると、なぜかそれぞれ全く異なるデザインが生まれます。もうこれ以上新しいものは作れないだろうと思うたびに、必ず誰かが現れて、そのような段階にはまだまだほど遠いことを思い知らせてくれます。

ぜひ、皆さんの独自のアルファベットを見せてください。

 

マシュー・カーター

2014年に開催される次回のモリサワ「タイプデザインコンペティション」は、新シリーズの第2回となります。2012年に行われた第1回コンペティションには、質量ともに素晴らしいエントリー作品が集まり、その中から表彰されるにふさわしい入賞者が選ばれました。主催者も審査員も、この第1回コンペティションの成功に力を得て、次回はさらに大きな反響があることを願っています。

専門の学位課程として、あるいはより広範なグラフィックデザインのカリキュラムの一環として、タイプデザインを教える美術・デザイン学校が、世界各地で増えています。モリサワのコンペティションは、学生によるタイプデザインを、より大勢の人たちに見てもらうとともに、学生がより実績のあるデザイナーと作品を競い合う素晴らしい舞台です。入賞者は、知名度が高まるだけでなく、高額の賞金を授与されます。和文・欧文両カテゴリーの審査員を代表して申し上げますが、私たちは、モリサワ本社に集まり、エントリー作品を審査し、入賞者を選ぶという難しい、しかしやりがいのある作業に携わることを楽しみにしています。

ぜひ、皆さんのタイプデザインの高い品質と豊富な種類で、私たちを驚かせてください。

 

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